シルガード9(9価HPVワクチン)について

子宮頸がんの原因ウイルスHPVは多くの種類(型)があり、がんの原因となる種類は「ハイリスク型」として知られています。
『サーバリックス』と『ガーダシル』はハイリスク型の中でも子宮頸がんの原因として頻度の高い16型、18型に対して感染予防の効果があります。
日本では16/18型の2つが子宮頸がんの原因の60-70%を占めると言われており、この2つの型に対しては『サーバリックス』と『ガーダシル』で予防効果の差はないとされています。
『ガーダシル』は更に良性疾患である尖圭コンジローマの原因となるHPV6型、11型に対しても感染予防効果があります。
一方、『シルガード9』は9価ワクチンで、『ガーダシル』で予防できる6/11/16/18型に加え、31/33/45/52/58のHPV型に対しても感染予防の効果があります。『サーバリックス』、『ガーダシル』が子宮頸がんの予防効果が60-70%であるのに対して『シルガード9』は90%以上の予防効果をもつことが期待できます。
いずれにしても子宮頸がんを100%予防することはできませんので、子宮頸がん検診を受けていただくことは重要です。

2023年4月より、定期接種において『シルガード9』の使用が可能になりました。
・自費で接種される場合(定期接種・キャッチアップ接種対象者以外の方)
接種料金 1回あたり27,500円(税込)
※15歳以上の方は3回接種が必要です。

【「シルガード9」と「ガーダシル」の混合接種について】
「ガーダシル」の1回目または2回目接種まですんでいる方は、途中から「シルガード9」に変更して接種することも可能です。
ただし、混合接種をした場合の有効性や安全性のデータが十分ではないため(十分に抗体がつくかはっきりしていないため)、製造メーカーやWHOは同一ワクチンでの接種を推奨しています。